この教材について
化学反応式の前につく「2」。この数字は、多くの場合「そういうものだ」として覚えることになります。ところが分子が「決まった数の原子のかたまり」だという実感がないまま数字だけを覚えるので、問題の形が少し変わっただけで書けなくなります。
ここで「もっと式を書いて練習しよう」と量を増やしても、なかなか出口が見つかりません。つまずいているのは書く回数ではなく、「左と右で原子の数をそろえる」という係数の意味のほうだからです。
そこでこのアプリは、係数を覚えさせないことにしました。原子の玉を自分の手で組ませます。すると、かならず「玉が1こあまる」瞬間が来ます。そのあまりを消す方法は、左辺の分子をもう1つ足すことだけです。それが、そのまま係数の「2」になります。
「なぜ2がつくのか」を説明するのではなく、2がつかないと収まらない場面に、自分の手で行き当たる。このアプリの中心はここにあります。
指導歴10年以上、この単元で止まってしまうお子さまを何人も見てきました。必要なのは式を書く量ではなく、「原子の数が合っているかどうか」を自分で確かめられるようになることだと考えています。
化学反応式の「2」は、こうして生まれます
このアプリの心臓部、化学反応式パズルです。水の電気分解(2H₂O → 2H₂ + O₂)を例にすると、こう進みます。
| ① 水の分子を 1つ置く | 玉が現れます。酸素の赤い玉をまん中に、白い水素の玉が両側にくっついた形——教科書と同じならびです |
|---|---|
| ② 電気を流す | 分子がばらけて、バラバラの原子になります |
| ③ できる物質を 右辺に置く | どれから置いてもかまいません。置いた瞬間に正誤は決まりません |
| ④ 解答する | 「🔍 酸素が1こだけ のこったね」。酸素は2こで1つの分子になるので、1こだけでは存在できない——ここが山場です |
| ⑤ 水分子を もう1つ足す | あまった玉がぴったり収まります。そして式には 2H₂O → 2H₂ + O₂ の「2」が入ります |
パズルは2段構えです。第1段階は玉のモデルで組み([H₂O]+[H₂O])、第2段階は化学式で組みます(2H₂O)。「同じものを2つならべる」から「数でまとめる」への書きかえが、係数の意味そのものです。
- 中学2年生で習う定番の9反応を、やさしい順に収録しています… 鉄と硫黄/炭素の燃焼/銅の酸化/マグネシウムの燃焼/水素の燃焼/水の電気分解/酸化銀の熱分解/酸化銅の還元/炭酸水素ナトリウムの熱分解
- ドラッグ&ドロップは使いません… 「玉をタップして選ぶ → 置き場所をタップする」の2タップだけです。スマホの小さな画面でも指がすべりません
- 分子の玉は、くっつけて描いています… 離して描くと「原子が2個ある」ように見えてしまい、分子という考え方そのものが崩れるからです。「くっついている=分子/はなれている=原子」の見本は、解いているあいだ画面に出したままにしています
- 最後の9番は、最初のメニューで見た実験と同じ反応です… 炭酸水素ナトリウムの熱分解(玉12こ)。実験で見たものと式が同じものだったと、最後に気づけるようにしてあります
まちがえても、止まりません
これは学習に困難を抱えるお子さまのためのアプリです。答えがわかっていい、という考えで作っています。
| ❌を 出しません | まちがえた場所を「Na₂CO₃ は、あとナトリウムが2こ足りません」のように、名指しでお伝えします |
|---|---|
| 置いた瞬間に 決めません | 正誤が決まるのは「✅ 解答する」を押したときだけ。考えを組み立てきる前に判定されません |
| 何度でも もどせます | 「◀ ひとつ前にもどる」で1手ずつ。置いた分子をタップしてもばらせます。行きづまって進めなくなる作りにはしていません |
- 作れない分子のカードも、押せるままにしてあります… 押すと「O₂(酸素)は 酸素2こ でできています。いまは 酸素があと1こ 足りません。」と理由が返ります。押せなくしてしまうと、なぜ置けないのかを自分で確かめる機会が消えてしまうからです
- 第2段階のまちがいも、場所ごとに言い分けます…「ここには係数(前につける数)が入るよ」「ここに数は入らないよ。1このときは、係数を書かないきまりなんだ」。いちばん左のちがうところだけを直せばよく、合っているところは残ります
- ヒントは、行きづまったときに自動で1つ開きます… 自分から「わかりません」と言えなくても大丈夫です
元素記号は、見ながら解けます
「元素記号を覚えていないから、この単元に入れない」——これはとてももったいないことだと考えています。
そこで元素記号の一覧表を「すだれ」にして、どの画面からでも引き出せるようにしました。H 水素/O 酸素/N 窒素/C 炭素/S 硫黄/Cl 塩素/Fe 鉄/Cu 銅/Ag 銀/Na ナトリウム/Mg マグネシウム/Ca カルシウムの12種類です。
- 開いても、いま解いている問題が隠れません… 表が上からかぶさるのではなく、下の中身を押し下げる作りにしてあります。狭いスマホ(375×812)で、表を開いたまま問題文と選択肢が見えることを実測して確認しています
- 「おぼえかた(由来)」も出せます… ふだんは閉じていて、ボタンで開きます
- 元素記号クイズのときだけは、すだれを出しません… そこは表そのものが答えになってしまうためです。それ以外の画面では、いつでも助けを出せます
実験は、問題を解いている最中も見られます
炭酸水素ナトリウムの熱分解と水の電気分解には、実験のようすを画面で見られるアニメーションがついています。そしてこのアニメは、確認問題を解いている最中も出したままです。
「答えが見えてしまうのでは」というご心配はあると思います。ここは制作の途中で依頼者(指導歴10年以上)に判断を仰ぎ、「そのまま残す」となったところです。理由は、図や実験から読み取ること自体が、理科の学習そのものだからです。
- 水の電気分解では、水素が酸素のちょうど2倍たまります… 体積比 2:1 が、数字ではなく気体の柱の高さで見えます。ここはこのアプリが教えている中心のひとつです
- 装置の図に、気体の名前は書いていません… 「陰極に発生する気体は?」の答えそのものになるためです。読み取らせるものは出し、答えの語だけは出さない——この線引きで作っています
- アニメは「🔄 もう一度見る」で何度でも… 見のがしても、待たされません(1回およそ9秒です)
- 実験と式は、両方向で行き来できます… 水の電気分解のまとめから「🧩 パズルで組んでみよう(6番)」へ、パズル6番のクリア画面から「💧 この反応の実験を見る」へ。片道だけにしていません
収録内容
ホームは学習メニューです。好きなところから始められます。確認問題はぜんぶで88問、化学反応式パズルは9反応です。
| 炭酸水素ナトリウム の熱分解 | 確認問題15問。実験のアニメつき。試験管の口を下げる理由、ガラス管を先に抜く理由など、実験操作の「なぜ」から順に問います |
|---|---|
| 水の電気分解 | 確認問題12問。実験のアニメつき。水酸化ナトリウムをとかす理由 → 陰極・陽極 → どちらが多いか → 体積比2:1 → 確かめ方 → 反応式、の順に進みます |
| 元素記号を 覚えよう | カード12枚・確認問題14問。金属=オレンジ/非金属=青で色分けし、おぼえかた(由来)も見られます |
| 物質の分類 と化学式 | 分類13問+化学式18問+モデルの問題8問。単体・化合物・混合物の分け方と、H₂O・CO₂・NaCl などの化学式。モデルの問題は玉の絵だけを見て答えます(図の下に化学式は書いてありません) |
| 酸化銅と炭素 | 確認問題8問。式ではなく実験の手順と理由を問います。「ガラス管を先に抜く」理由が熱分解とまったく同じだと気づけるよう、共通のきまりを問う問題を立ててあります |
| 化学反応式パズル | 9反応・2段構え(玉のモデルで組む → 化学式で組む)。このアプリの中心です |
| 漢字れんしゅう コーナー | 42語・5セット。手書きパッドに指で書き、「こたえを見る 👀」→「⭕書けた/❌もう一回」で自分で採点します。収録したのは、このアプリの本文に実際に出てくることばだけです |
| 元素記号の すだれ | 問題を解く画面からいつでも引き出せる元素記号の一覧表(12種類) |
| 合計 | 5つの学習モード+漢字れんしゅうコーナー。確認問題は全88問、化学反応式パズルは9反応です |
ひとつ、理科の正確さのために決めていることがあります。塩化ナトリウム・銅・マグネシウム・酸化銅は分子をつくりません(原子がたくさん並んでいる形です)。ですからこれらは「1個だけ切り出した玉」として描かず、並んでいる形で描いています。分子をつくる物質(H₂・O₂・N₂・H₂O・CO₂)とは、はっきり見た目を変えてあります。
色の意味は、1つだけです
- 原子の玉の色は「元素ごと」に固定しています… 水素=白/酸素=赤/炭素=黒/窒素=青/硫黄=黄。分子模型の慣例に合わせてあり、最後まで崩しません
- 元素記号カードの色は「金属か非金属か」です… こちらは玉の色とは別の軸なので、混同しないように注意書きを画面に出したままにしています
- 作れない分子のカードを、薄く(グレーに)していません… 薄くすると赤(酸素)がピンクに見えて、「赤=酸素」という色の意味が崩れるためです
- モードごとに色を決めています… 熱分解=オレンジ/元素記号=むらさき青/物質の分類=みどり青/パズル=むらさき。いま何をしているかが色で分かります
これは、中学2年生の理科ぜんぶのドリルではありません
このアプリが扱うのは「化学変化と原子・分子」の単元だけです。中学2年生の理科の全範囲や、ほかの単元(生物・地学・物理分野など)は入っていません。
また、すでに係数の意味が分かっていて、あとは問題数をこなしたいという段階のお子さまには、一般的な問題集のほうが向いています。逆に、「2がなぜつくのか分からないまま止まっている」お子さまには、ここが最初の一歩になります。
こんなお子さまに
- 化学反応式の前につく「2」を、何のことか分からないまま書き写している
- 式は覚えたのに、少し形が変わると書けなくなる
- 元素記号が覚えられなくて、その先に進めていない
- 「原子」と「分子」のちがいが、言葉としては言えても区別がつかない
- 実験を見ていないので、式が何のことか想像できない
- まちがえて赤ペンが入るのがつらくて、手が止まってしまう
- 教科書の図が細かくて、どこを見ればいいか分からない
- 紙のワークは、並んだ問題の量に圧倒されて始められない
使い方は3ステップ
ご購入後の画面で、パスワードを受け取る
アプリをひらいて、パスワードを入力
あとはタップするだけ。まずは「化学反応式パズル」からどうぞ
動作環境・ご利用について
| 対象学年 | 中学2年生が中心(2学期に学習する「化学変化と原子・分子」の時期)。中1の先取り、中3以降のさかのぼり学習にもお使いいただけます |
|---|---|
| 教科 | 理科(化学変化と原子・分子/熱分解・電気分解・元素記号・物質の分類と化学式・化学反応式) |
| 収録内容 | 5つの学習モード+漢字れんしゅうコーナー。確認問題は全88問(熱分解15・電気分解12・元素記号14・分類13・化学式18・モデル8・酸化銅と炭素8)、化学反応式パズルは9反応、漢字は42語・5セット |
| 操作 | タップだけです。キーボード入力・ドラッグ操作はありません(漢字れんしゅうコーナーのみ、指またはタッチペンで書きます) |
| ご利用方法 | インストール不要。ブラウザでひらいて、パスワードを入力するだけです |
| 動作環境 | スマートフォン・タブレット・パソコンの最新ブラウザ(Chrome / Safari など) |
| お支払い | クレジットカード決済(Square)/買い切り・追加料金はありません |
| 返品について | デジタルコンテンツの性質上、決済完了後の返金は原則できません。詳しくは特定商取引法に基づく表記をご覧ください |
よくある質問
- Q. 理科の問題集ですか?
- A. 確認問題は88問ありますが、ねらいは量ではありません。「化学反応式の係数が、なぜそこにつくのか」を手で見つけるためのアプリです。すでに係数の意味が分かっていて、あとは速さと量が必要な段階のお子さまには、紙の問題集のほうが向いています。
- Q. 元素記号を覚えていないと、使えませんか?
- A. 大丈夫です。元素記号の一覧表(12種類)を、どの画面からでも開けます。しかも表を開いても、いま解いている問題は隠れません(表が上にかぶさるのではなく、下の中身を押し下げる作りです)。覚えていないことが、先に進めない理由にならないようにしてあります。
- Q. まちがえるとバツが出ますか?
- A. 出ません。「酸素があと1こ足りません」「Na₂CO₃ は、あとナトリウムが2こ足りません」のように、どこが足りないかを名指しでお伝えします。しかも正誤が決まるのは「✅ 解答する」を押したときだけなので、置いた瞬間に判定されることはありません。
- Q. 行きづまって進めなくなりませんか?
- A. なりません。「◀ ひとつ前にもどる」で何度でもやり直せます。置いた分子をタップしてもばらせますし、「この反応をやり直す」で最初からも始められます。どうしても進めないときは、ヒントが自動で1つ開きます。
- Q. 実験のアニメは、問題を解いているときも見られますか?
- A. 見られます。炭酸水素ナトリウムの熱分解と水の電気分解では、確認問題を解いている最中もアニメを出したままにしてあります。図や実験から読み取ること自体が、理科の学習だからです。ただし装置の図に気体の名前(H₂・O₂)は書いていません。そこは答えの語そのものになるためです。
- Q. 中学2年生の理科は、全部入っていますか?
- A. 入っていません。このアプリは「化学変化と原子・分子」の単元にしぼってあります。生物・地学・物理分野などは扱いません。そのぶん、この単元のつまずきどころを深く扱っています。
- Q. 中2以外でも使えますか?
- A. はい。中1の先取りにも、中3以降のさかのぼり学習にもお使いいただけます。実験のようすを見るところから始められるので、まだ習っていなくても入れます。
- Q. 漢字れんしゅうコーナーは何をするのですか?
- A. このアプリに出てきた重要語句(炭酸水素ナトリウム・熱分解・化学反応式・係数など)を、手書きで書く練習です。42語・5セット。「こたえを見る 👀」を押してお手本を出し、⭕書けた/❌もう一回を自分で選びます(文字の認識はしません)。なぞり書きではなく、隠す → 自分で書く → 見くらべるという流れです。スマホは横向きにすると書きやすくなります。
- Q. 漢字にふりがなはついていますか?
- A. ついていません。理科の二字熟語は「原子=げんし」「分子=ぶんし」のように、読みの字数が漢字の字数を上回るものがほとんどで、ルビを振るとかえって読みにくくなるためです。また漢字れんしゅうコーナーは「読みを見て漢字を書く」のが問題そのものなので、ルビを振ると成り立ちません。アプリ全体をルビ無しでそろえてあります。
- Q. 発達障害の診断がなくても使えますか?
- A. はい。診断の有無にかかわらず、化学変化の単元でつまずいているお子さんに役立つ設計です。
- Q. 子どもひとりでも使えますか?
- A. はい。操作はタップだけです。ただ化学反応式パズルの最初の1本だけは、おうちの方が横で一緒に見ていただくと、そのあとがぐっと進みやすくなります。
- Q. パスワードはいつもらえますか?
- A. ご購入(決済完了)の直後、画面にご案内します。そのページはブックマークしておくと安心です。
- Q. 何台の端末で使えますか?
- A. ご家庭内であれば、スマホ・タブレット・パソコンなど複数の端末でお使いいただけます。
- Q. うちの子に合うか分かりません。
- A. まずは無料アプリをお試しください。中3向けの「イオン式マスター」も無料でお使いいただけます。ご相談はLINEでも承っています。